帰宅部の寄せ書き

2人で書いたり、1人で書いたり、思想はやんわり強め

今週のお題「乗ったことがある動物」

僕がこの長い人生を生きてきて乗ったことがある動物は、1匹しかいません。そう、「馬」です。

あれは確か僕が小学生2年生だった時です。家族と群馬にある牧場に行きました。

僕は正直、動物は犬と猫しか興味ない人間だったのですが。その「馬」を見た瞬間の胸の鼓動の高鳴りを今でも覚えています。

その馬は乗馬体験ができるようで、僕はすぐ親に乗らせてもらおうと懇願しました。

その日、僕は初めて動物の背中に乗りました。

正確にいうと、「祖父」という名の動物の背中には何度も乗っていましたが、まるで違いました。

どっしりとした体躯。力強い歩き。そして何よりほんのり漂ううんち臭。僕はその1度の乗馬で「こいつなら世界を獲れる。」と確信し、乗馬したまま牧場を飛び出し、セントライト記念宝塚記念とみるみる勝利を重ねていきました。しかし、世界最高峰のレース凱旋門賞で1着とアタマ差で敗れ、世界を獲るという夢は儚く散っていきました。

そんな事もあったなーと、少年時代の思い出にほくそ笑みながら煙草の煙を黄昏に溶かすベランダでの僕であった。